この度カッコーさん(@cockoo_clock)の企画【ストックイラスト Advent Calendar 2023】に参加することとなりました。お声がけくださったカッコーさん、このような機会を与えていただきありがとうございます。
さて、ではさっそく本題へ…。
テーマは『自作の毛筆ブラシのこと』について、です。
ストックイラストで和風素材を作るときには毛筆ブラシを使うことが多いかと思います。
はじめのうちはイラレに入っているものを使っていましたが、満足できなくなってついに毛筆ブラシを自作するに至りました。そのあたりのことを書いていこうと思います。
なぜ自作するのか
そう、なぜ自作するのか?
イラレにはいろいろなブラシがバンドルされているのに?…です。
たしかにイラレにはデフォルトでいろいろ入っているのだけれど、ブラシツールで描いたパスに当ててみると、ちょっとこれはイメージが違うなぁ…ということがままあります。こんな感じで…とイメージができているとちょっと違うのが気持ち悪くてしようがない。
それなら筆で実際に書けばいいじゃないか…となりますが、これもまた思い通りに書けることは稀で「違う、こうじゃない」ということが頻発します。
筆と墨で文字を書くというのは技術なので、思い通りのものを書くには技量が必要。
でもそこまでのものを持ち合わせてない→イラレでどうにかしたい、ソフトの力で解決したい …ということです。
パスは修正できるけど紙に書くときは修正できない、思い通りになるまで紙を消費しまくることになり、悲しいかな紙ゴミの山ができるのは避けられないのです。(すでに経験済み)
そんなわけで毛筆ブラシを自分で作ろうと決めました。
これでもかと線を書く
【紙・筆・墨で線を書く】
これはいくつか半紙に書いた線の1つです。
墨の量、力の入れ加減などでいろいろな線が書くことができるのは毛筆のいいところかなと思います。筆の太さで書ける線の太さが変わってくるため、持っている筆を総動員していろいろ試すと面白い線が書けたりします。
最初に作った毛筆ブラシがこれです。とにかく抜きがちょっとかすれ気味だけれど入りはしっかり太めなのが欲しかった…のかな?そんな感じですね。
トレースしてブラシに登録
書いたものをコンデジで撮影してフォトショでコントラストなどを調整後にイラレでトレース…というのがいつもの手順です。
ブラシにするときはアートブラシとして登録してます。
和風素材では丸い円はよく使うので正円のパスにブラシを当ててみたのが下の画像です。
追加で作成
上のはこれで19種類あるのですが、しばらくするとなんかまだもうちょっと違うタイプのもいるなぁということで更に作りました。
追加で作った毛筆ブラシは32種類。とりあえずはこのくらいかなと書いてこの量でした。
かすれたブラシと飛沫が付いたのが欲しくて作ったものです。
こういうのがあればなぁ〜と思ったらまた新しく作る…がお決まりコースです。
先日も年賀状素材用に筆文字をイラレで作っていたら、抜きのブラシばかりで止めにしたものがないことに気が付きました。それなら止めのブラシを今度作ろうと思い、今はブラシの元の線だけは書いてある状態です。これをまたトレースしてブラシに登録していこうと思っています。
こんなふうにあとからあとから「こういうのが…」というのが湧いてきます。そして作る。
それだけでは足りず、ブラシを購入もする。いくつあっても満足できない。
沼のようです…。
他のアプリなども活用
クリスタやiPadアプリで筆系のブラシを使ってブラシの元データを作ることもあります。
クリスタはブラシのプロファイルがイジり倒せるのでオススメ。
クリスタやiPadアプリでブラシの元データを作った場合はjpgかPNGで保存してます。
毛筆ブラシではないけれど変わったのが欲しいなと思って書いたのがこちら。
これはiPadアプリを使ったものです。
イラレ上でも自作ブラシを作る
更にはイラレでも毛筆っぽい自作ブラシを作ることがあります。
これとか、あるいは…
これなどです。
上のブラシは紙に書いたりアプリで作ったりもできるタイプですね。
下のブラシは入りと抜きで太さが違っていてかすれっぽい感じのものが欲しくて作ったもの。
こちらは紙でもアプリでもちょっと無理かもしれないです。
イラレだからできたブラシです。
作り方はこんなふうで効果が適用できたから作れたブラシですね。
この作り方の画像がなぜあるのかという点ですが、iStockにリリースとして添付するために制作中にこまめにスクショを撮ってまとめておいたからです。
自作する上での注意点をあげるとしたら、これですね。
自作の証拠を保存しておくこと。
自作するようになって感じたこと
実際に毛筆で思うように書けないことが多いからブラシを作り始めたわけですが、あとあと「ブラシを作ることにしてよかった」と思うときがありました。
例えば種類の多いブラシセットを買ったとしても本当に気に入るブラシは一部しかないということ。使わないブラシもあるくらいです。それは自作したブラシでもあることですが、自作の場合はほしいブラシがイメージできているならそのイメージに合わせて作り直せるということです。自分で作り直すだけですから追加料金などもないですしね。
買う場合は思い通りのものを探すのは大変です。見つかればいいですが、見つからなければ妥協するなどしなくてはなりません。不満が残ってしまいます。
思い返すと自作する大きな理由はそのあたりかなと思います。
最後に
さて、長々と書いてきましたがいかがだったでしょうか。
参考になる話になっているか不安ですが、作ってみようと思ってもらえたら嬉しいです。
過去にブラシの作り方を投稿しています。
よかったらこちらも読んでみてください。
以上、カッコーさん(@cockoo_clock)の企画【ストックイラスト Advent Calendar 2023】に参加した記事でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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